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【映画】ファーストマン【究極の映像美と人間ドラマ】

宇宙を題材とした作品は多くありますが、事実に基づいて作られた作品はそれほど多くはないのではないかと思います。

映画の説明

人類史上において、偉大な業績のひとつである月面着陸を、『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼルが監督となり、描かれた作品です。

1969年7月16日、初めて有人月面着陸をして、月を歩いたニール・アームストロング船長の半生を、ライアン・ゴズリングがニールアームストロング役で主演で演じています。

アームストロング船長の『That’s one small step for (a) man , one giant leap step for mankind』
(人間にとっては小さな一歩だが, 人類にとっては大きな飛躍である)
はとても有名な言葉です。

しかし、ほとんどの人が、月に最初に降りた人ということしか、知らないと思います。

ジェームズ・ハンセンが書いた『ファーストマン』の伝記を基に、ニールアームストロング船長の、月に降り立つまでの困難、苦悩、そして決断を、IMAXの驚異的映像と共に、見ることができます。

事故が起きた、トムハンクス主演のアポロ13の作品は見たことがあっても、初めて月に到達した、アポロ11の作品は初めて見ると思います。

当時の時代背景

1960年代のアメリカは経済的には、黄金の60年代と呼ばれるほど、繁栄していました。しかし、国内では黒人による人種差別撤廃のための公民権運動、対外的には、後一歩のところで核戦争にまで発展しそうになった、キューバ危機や、ベトナム戦争の泥沼化などの問題を抱えた時代でした。

そんな時代で、映画の中で歌われる、白人が月に立つと、黒人が歌う、『whitey on the moon』は心に残ります。

印象的な対比

月に人類を到達させる。そのために、現在の価値で10兆円相当と10年以上の年月をかけて、行われたこのミッションは、人類に希望をもたらす偉大なミッションであったと思う。

アポロ計画の前の、ジェミニ計画で初めてアームストロングが宇宙船に乗り込む時は、主人公の視点で表現されており、見ているだけなのに、毛穴が閉まるような恐怖を感じました。

この映画はところどころに、印象的な対比が使われていました。

音による対比

宇宙船が打ち上がる時、そのごう音が凄まじく、地上から宇宙に飛び立つことは、とてつもないエネルギーを使うんだなと、こちらまで伝わってきます。しかし、宇宙にでた瞬間に静寂がおとずれ、ごう音と静寂の差が印象的です。

映像による対比

長い間いた狭い宇宙船から、アームストロング船長が月におりたった時、彼の視点で無限に広がるような月面の光景が描写されています。月の映像はIMAXの65ミリフィルムを使用しており、狭い空間とその後の無限に広がる月面のギャップが強烈です。

アームストロング船長の対比

人類初の月面着陸というテーマの中にある、人間ドラマがとてもいいです。
偉業を成し遂げた英雄という立場だけではなく、一人の夫として、または子供達の父親として、接する様子もとても印象にのこりました。
実際息子のマーク・アームストロングは、この映画は正確に父を表現していると言っています。

月面着陸した際は、歓喜よりも、使命を果たせた安堵感の方が、大きかったのではないかと思いました。

まとめ

IMAXを使用した、とても印象に残る映像を見ることができ、さらにその中に重厚な人間関係が描かれている、とても見応えのある映画でした。ちなみに上映時間も2時間22分と、その点でも見応えバッチリです。
最初の月面着陸から50年がたって、コンピュータが発達した現代であっても、月に降り立った人間は12名しかいません。
当時、どれほど困難で危険な挑戦であったことでしょう。

月面着陸とは、人間がもつ、フロンティアに挑戦する本能を、究極まで体現した歴史的な偉業であると、今一度考えることができる名作でした。